埼玉工業大学(埼玉県深谷市)は、年間約3万トンを出荷する「深谷ねぎ」から廃棄される葉を使った商品「深谷ねぎリバーシ」を企画、開発した。地域の特性を最大限に生かしながら地域課題の解決につなげた成果ということで、2025年11月18日(火曜日)、深谷市役所において、深谷市の小島進市長出席のもと、関係各社代表者による共同記者発表会が実施された。

 深谷ねぎは長さを規格に合わせるため、出荷時に先端の葉を切り落とす。その残渣は年間約6300tにも上るが、ほとんどは畑に廃棄されており、腐敗による悪臭が農家を悩ませている。

 そこで工学部 生命環境化学科の本郷教授の研究室が廃棄されるネギの葉を資源として利用し、そこから生成したバイオプラスチック材料を成形加工する技術を開発。人間社会学部 情報社会学科 本吉教授のゼミが世界中で親しまれているボードゲーム「リバーシ」をもとに、駒の表裏が白色と緑色に塗り分けた「深谷ねぎリバーシ」として商品企画を行った。

 リバーシの駒の主原料は深谷産のねぎ残渣から抽出したセルロース、ボードは深谷産の米のもみ殻から製造。駒の商品成形はコーワプラス株式会社の協力により量産化の技術を確立した。

 販売は株式会社ハナヤマの協力で、埼玉工業大学 学内ベンチャーのMITSUISHI Design合同会社が担当する。パッケージデザインも学生が手掛けており、プロモーションも学生たちのアイデアを取り入れる予定。販売時期と価格は未定だが、深谷市のふるさと納税返礼品として2026年度内の販売開始を想定している。

 小島市長は「ネギの産地である深谷市内の大学からネギの残渣を活用する素晴らしい研究技術が生まれ、具体的な製品として世の中に出ることは非常に意義深い」と同大学の実績を高く評価。「これからも埼玉工業大学と、それぞれの持てる力を出し合いまして、様々な分野で幅広く効果的な事業展開を行うことによって、深谷市をより一層元気にしてまいりたいと考えております」と意気込みを語った。

参考:【埼玉工業大学】本学の「環境物質化学研究室」×「経営企画研究室」による深谷ねぎ残渣問題解決への社会実装 ・世界初「深谷ねぎリバーシ」を発表!

埼玉工業大学

好奇心を掻き立て、想像力を導き出す。世界を大きく動かす力を秘める多彩な学び

2025年4月から、工学部は新設専攻を含む3学科10専攻編成となり、より時代に即した学びが可能になります。大学の援助を受ける「がんばる!学生プロジェクト」では学生が主役となりグループ活動ができます。さらに、自動運転バスの試験走行といった企業や地域とのコラボレー[…]

大学ジャーナルオンライン編集部

大学ジャーナルオンライン編集部です。
大学や教育に対する知見・関心の高い編集スタッフにより記事執筆しています。