山形県及び庄内広域行政組合(構成団体:鶴岡市・酒田市・三川町・庄内町・遊佐町)が申請を行っていた公立大学法人東北公益文科大学の設立について、2025年12月9日付で総務大臣及び文部科学大臣から認可された。東北公益文科大学は2026年度から公立大学として再スタートを切る。

 東北公益文科大学は2001年、公設民営方式で開学した私立大学。酒田市の本部と酒田キャンパス、鶴岡市に鶴岡キャンパスを置き、公益学部と大学院公益学研究科を持つ。これまで学校法人東北公益文科大学が運営していたが、2026年度から山形県と酒田市など2市3町で構成する庄内広域行政組合が設立する公立大学法人東北公益文科大学の運営に変わる。

 また、2026年4月から国際学部国際コミュニケーション学科を新設する。同学科では英語関連科目を4年間継続して履修可能とし、専門科目の約8割を英語または英語と日本語の併用で開講する。2年次には全員が英語圏に留学することを必修とする。複数の国・地域・大学から短期留学(3週間程度)、中期留学(3カ月程度)を選択でき、費用の一部を大学が負担する。

 さらに、国際学部では外国人住民の生活課題やニーズを把握し、制度や地域資源と結び付けて支援する多文化共生コーディネーターを、山形県と連携して養成していくほか、中高の英語教員免許が取得できる教職課程の開設も予定している(課程認定申請中)。

 2026年度入学者選抜については、総合型選抜と学校推薦型選抜はすでに終了しており、今後は一般選抜が実施される。

 東北公益文科大学は国内唯一の公益学部を持つ大学として人材育成に取り組んできた。しかし、山形県の人口減少や若者の都会流出で一時、定員割れを起こすなど学生確保に苦戦していた。このため、大学の機能強化を図るため、山形県と庄内広域行政組合、学校法人東北公益文科大学が2024年から準備委員会を設けて対応を協議した結果、公立大移行で合意して9月に公立大学法人の認可申請をしていた。

 私立大学の公立化は、これまで全国で12大学あるが、東北地方では例がなく、東北公益文科大学が初となる。

●私立大学の公立化12大学 ※カッコ内は公立化年度と所在都道府県
高知工科大学(2009年度 高知県)、静岡文科芸術大学(2010年度 静岡県)、名桜大学(2010年度 沖縄県)、公立鳥取環境大学(2012年度 鳥取県)、長岡造形大学(2014年度 新潟県)、福知山公立大学(2016年度 京都府)、山陽小野田市立山口東京理科大学(2016年度 山口県)、長野大学(2017年度 長野県)、公立諏訪東京理科大学(2018年度 長野県)、公立千歳科学技術大学(2019年度 北海道)、周南公立大学(2023年度 山口県)、旭川市立大学(2023年度 北海道)

参考:【東北公益文科大学】公立化に関する情報

東北公益文科大学

異分野連携を推進。実践力・リーダーシップ力・データサイエンス力を強化

東北公益文科大学は地域に根ざした大学として、「尊重し調和へ」の理念に基づき、「公益」の視点から多様な人々と協働し、持続可能な社会の発展に貢献する人材を育成します。2021年4月からは、チームにより課題解決に取り組む際の鍵を「異分野連携」と位置づけ、複数分野の専[…]

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