長年「就職の明治」を一大キャッチフレーズとして展開してきた明治大学が、「起業の明治」にも乗り出した。

2025年春、全学組織「起業・スタートアップ支援室」を設置

 主導したのは私立大学の中で最も歴史のある経営学部で、国が2022年をスタートアップ創出元年と位置付け、スタートアップ育成五か年計画を発表した状況も踏まえ、アントレプレナーシップ(起業家精神)教育に本腰を入れ始めた。その一つが、2022年に「本気の起業、本気のビジコン、本気の明治」のキャッチフレーズを掲げスタートした「明治ビジネスチャレンジ」の開催。年1回の開催で、起業を目指す在学生からビジネスアイデアを募集。最優秀賞と優秀賞の受賞者には、賞金に加えて、1年間の起業サポートとして、コワーキングスペースを無料で貸し出す等の支援を行う。このビジネスチャレンジの出場者からは、これまで9名の起業家が誕生している。

 こうした経営学部の活動を受け、明治大学は2025年春、全学組織「起業・スタートアップ支援室」を設置した。当面の活動は、全学共通総合講座「明治起業家学2025―起業はキャリアの選択肢―」の開講と経営学部から移管した「明治ビジネスチャレンジ」の運営、およびネットコミュニティ(学内システム、掲示板設置、起業・スタートアップに役立つ関連情報の提供)の構築の3つ。

就職希望者に対しても起業家マインドを育むことは大事

 「明治起業家学2025」は、駿河台キャンパスのリバティータワーで春学期に開講。全キャンパス10学部全学年の学部生が履修でき、今年度は起業に関心のある学生100名が履修した。経営学部ではこれと連携して、1・2年生対象に基礎専門特別講義「起業のメカニズム」(和泉キャンパス)と、3・4年生対象の「スタートアップ経営のメカニズム」(駿河台キャンパス)を全学部生に提供する。

 副教務部長の岡田浩一経営学部教授は、「強みである就職支援はこれまで通り大事だが、中小企業の減少が日本の活力を削いでいると言われる中、起業家育成は急務と考えた。また、これからは就職希望者に対しても起業家マインドを育むことは大事」と、開設の趣旨を語る。令和6年度産業技術調査(大学発ベンチャー実態等調査)※で明治大学は、大学発ベンチャー数では50位台だが、「数字に表れない起業家もこれまでに数多く輩出しているはず」「就職の明治が起業家育成にも本格的に乗り出せば、急激に順位を上げることは不可能ではない」と岡田教授は自信をのぞかせる。

※経済産業省『令和6年度産業技術調査(大学発ベンチャー実態等調査)報告書』「 大学」には高等専門学校を含む。調査対象は、大学の研究成果や技術移転に基づくもの、学生・教職員が設立に関与したもの、その他大学と深く関連するベンチャー(NPO等含む)とされる。

明治大学

「個」を磨き、知の創造を通して共創的未来へ前進

創立140周年を迎えた明治大学。建学の精神である「権利自由、独立自治」を礎に、多様な「個」を磨き、自ら切り拓く「前へ」の精神を堅持し、社会のあらゆる場面で協同を進め、時代を変革していく人材を育成。知の創造を通して共創的未来へと前進しています。就職キャリア支援セ[…]

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