中央大学理工学術院の手計太一教授が研究代表者となるタイの主要観光地で水害リスクに挑む学際研究が、科学技術振興機構の地球規模課題対応国際科学技術協力プログラムに条件付きで採択された。外務省とタイ国政府の国際約束締結、国際協力機構によるタイの関係機関との実務協議を経て正式にスタートする。
中央大学によると、研究グループには國學院大學、実践女子大学、東北大学、熊本大学、東京大学の研究者も参加する。タイ側からはカセサート大学、タマサート大学、政府観光庁、国家水資源室、気候変動環境局などが参加する予定。
採択された研究開発課題「持続可能な観光産業を支える水災害適応策の共創開発」では、山岳・歴史都市・大都市・沿岸など多様な観光地を対象に、自然科学による将来リスク解析と社会科学的調査を統合し、観光事業者・地域住民・観光者が共創する仕組みを構築することで、持続可能観光と防災科学を結合した国際的に先駆的なモデルの確立を目指す。
研究では2026~2031年にタイの主要観光地であるチェンマイ、アユタヤ、バンコク、プーケットを対象に、マルチ水害リスクの評価、社会受容・経済効果分析、適応策デザイン・開発などを進め、観光インフラや体験型ツーリズムの危機管理計画、防災研修マニュアルを整備する。
従来の防災研究で触れることがなかった観光危機マネジメントの視点を導入することが特色で、将来的にはアジア太平洋地域に適用可能な「観光×防災×持続可能性」モデルを国際的に発信する。




