2039年度に創立400年を迎える龍谷大学は、長期計画「龍谷大学基本構想400」として現在3か所あるキャンパスの研究環境を整備し、機能・学びを充実させるキャンパスブランド構想を推進している。2020年度には瀬田キャンパス(滋賀県大津市)に先端理工学部を、2023年度に大宮キャンパス(京都市下京区)を中心に心理学部を設置しており、2025年度に深草キャンパス(京都市伏見区)へ社会学部が移転する。

 社会学部のキャンパス移転については、在籍する全学生約2,300名(2021年5月時点)が一括移転する。また、現行の3学科から1学科に改組して「総合社会学科」(仮称)を設置し、入学時に「現代社会」「文化・メディア」「健康・スポーツ」「現代福祉」の4コースの中から1つを選択したうえで、コースを越えて社会学と社会福祉学を総合した教学展開を行う(設置構想中)。2024年4月入学生は、現行の3学科体制のまま、2年生から深草キャンパスに通学することになる。

 深草キャンパスにある短期大学部は2024年度の入学生を最後に学生募集を停止する。70年以上の歴史を持ち、卒業生は1万4000人を超える短期大学部は、特に2011年度以降、社会福祉や保育・幼児教育分野における対人支援の知識や技術、態度を理論的かつ実践的に学ぶカリキュラムを展開してきたが、社会状況の変化による影響で入学定員を充足できない状況が続いていた。

 深草キャンパスには経済学部・経営学部・法学部・政策学部・国際学部の5学部を設置しており、社会学部がこれに加わることになる。総合大学の強みを活かし、深草キャンパスを社会科学の集積拠点として新たな知や価値を創出し、それぞれの学問分野がもつ専門性とともに社会科学の総合性を高める。また、国際都市「京都」をフィールドとしてグローバルな視点から社会問題をとらえ、社会学部が開設以来一貫して掲げる「現場主義」をさらに充実・発展させていく。

 なお、先端理工学部・農学部を有する瀬田キャンパスでも新学部設置を計画中。各学部の教学資源を最大限に活用し、自然科学を中心に地域の特性を生かした価値創造や社会変革を牽引する拠点を目指すという。

参考:【龍谷大学】持続可能な社会の実現に向けた担い手育成を加速 3つのキャンパスを特色化、機能・学びを充実 キャンパスブランド構想を推進 ―社会学部の深草キャンパス移転、瀬田キャンパスに新学部設置を検討―
龍谷大学短期大学部の学生募集停止について
【US進学総合研究所】短大の募集停止と、大学の学部新設・改組をあわせて見てみる

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龍谷大学は、380年以上の伝統をもち、日本で一番長く教育・研究活動を行っています。京都府と滋賀県に3キャンパスを擁し、10学部1短期大学部に約2万人の学生が学ぶ総合大学。創立以来、「浄土真宗の精神」を建学の精神とし続け、「真実を求め、真実に生き、真実を顕かにす[…]

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