暖色はトランペット、無彩色はピアノ――芝浦工業大学デザイン工学科4年の松山聖太さんをはじめとする研究チームが「色彩から連想する音」を調査したところ、5カ国出身の外国人と日本人が、共通するイメージを持つことが分かった。

 研究を行ったのは、松山さんと、レゲエ歌手でアプリ開発者の DOZAN11 氏(元・三木道三)、株式会社ビジョナリスト三木学氏、株式会社ディーバ青柳臣一氏、 芝浦工業大学日髙杏子准教授。読み込んだ画像から音楽を自動生成するアプリ「mupic」の改善に向け、今回の調査を実施した。調査結果と分析は、日本色彩学会第51回全国大会 カラーポッド[京都]’20で学会発表した。

 人は色彩や音を、記憶を元に連想する。生活環境や言語が違えば連想するものも異なるかどうか、日本語話者79名と英語話者45名で比較した。対象者の国籍は、アメリカ・台湾・ブラジル・オランダ・インドと日本の計6カ国。

 日本語と英語のオンラインアンケートを2種類作成し、12 色から連想する音や楽器を記入してもらったところ、暖色はトランペットなど高い音の楽器、無彩色はピアノの連想が日本語・英語両方から票を集め、言語による違いがみられなかった。また、寒色はどちらも顕著に連想される特定の楽器がなかった。

 今回の調査結果は、「mupic」の楽器と色、リズムの選択に反映させる。また、知育玩具や色に音を割り振るアプリ全般、色をサウンドに変えるデバイスなど、色と音の相関を生かしたものづくりへの応用が期待できる。

参考:【芝浦工業大学】暖色はトランペットを無彩色はピアノを国籍を超えて連想 ~芝浦工業大学がアプリ開発のために色から連想する音を調査~(PDF)

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