脳の血流変化が高山病の原因といわれるが、大阪公立大学都市健康・スポーツ研究センターの岡﨑和伸教授、筑波大学の浅野勝己名誉教授、鹿屋体育大学スポーツ生命科学系の堀内雅弘教授らが富士山頂で健康な男性の内頸動脈と椎骨動脈の血流と血管の太さを調べたところ、内頚動脈の血流と血管の太さの増大が頭痛と関係していることが分かった。

 研究グループは標高3,776メートルの富士山頂にある富士山測候所で健康な男性8人の内頸動脈、椎骨動脈の血流、血管の太さと頭痛の関係を調べた。

 それによると、3日間の測候所滞在中に8人の男性の内頚動脈の血流と血管の太さが滞在日数とともに増大し、それに伴って頭痛の強さが増していることが分かった。特に血流変化と頭痛の関係が顕著で、研究グループは血流の増加が高山病の原因とみている。

 高い山に上ると頭痛や吐き気、めまい、倦怠感など高山病を発症することがある。脳の血流が増えることで頭痛が発生するといわれてきたが、実際に高地で脳の血流を測定した研究事例はなかった。

 研究グループは引き続き、血流の増加と頭痛の関係を研究し、高山病の予防や早期対策に役立つ知見を集めることにしているが、今回の研究結果は偏頭痛など他の頭痛疾患の理解にも役立つ可能性がある。

論文情報:【Journal of Applied Physiology】Effect of short-term high-altitude acclimatization on the relationship between cerebral blood flow and symptoms of mild acute mountain sickness in males

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