日本経済大学は、学術交流提携を結んでいるウクライナのキエフ国立言語大学で日本語を学ぶ学生70人(3月14日時点)を、2022年3月末を目処に、避難民学生として受け入れる。
日本経済大学は、岸田文雄首相のウクライナからの避難民の積極的な受け入れ表明に呼応し、教育分野でその一翼を担うべく、2020年より提携を結んでいるキエフ国立言語大学で日本語を学ぶ学生を避難民学生として受け入れることになった。また、2021年より予定していた、キエフ国立言語大学2人、リヴィウ国立工科大学1人の交換留学生も3月15日に来日した。日本経済大学では3月より1年間、避難民学生・交換留学生の両学生に対し、授業料の全額無償化の支援を行うと共に、安全で安心な居住環境を確保し、継続した学びの機会を提供する。
避難民学生受け入れまでの経緯は、ロシア軍によるウクライナへの軍事侵攻を目の当たりにし、「どのような理由であれ、ウクライナの学生が戦争の犠牲になってはならない」という、止むに止まれぬ思いから、キエフ国立言語大学に、日本への避難を希望する同大学の学生の避難民としての受入れを申し出た。キエフ国立言語大学も、この申し出を快諾し、日本語や日本文化を学ぶ70名の学生が日本経済大学での学習の継続を希望したため、今回の避難民学生の受入れに至った。
現時点では、日本国政府による支援内容が公表されていないことから、日本経済大学独自の支援制度と「ウクライナ避難民学生支援基金」を立ち上げて支援を実施する計画。集まった支援は、キエフ国立言語大学とリヴィウ国立工科大学学生の2022年3月から1年間の教育教材・生活等にかかる費用、サポートスタッフ・通訳などの人件費に充てる予定。
都築明寿香学長は、「今回のロシア軍のウクライナ侵攻には大変心を痛めており、1日も早い終結と平和を願っております。このような状況であるからこそ学生たちに希望と継続した学びの機会を提供したい、との思いから、今回の受け入れを決断致しました。過去に40カ国以上の学生を受け入れてきた本学の留学生教育の実績とサポート体制を最大限に活かし人道支援を行うことは、本学の使命であると考えております」とコメントした。
参考:【日本経済大学】戦火を逃れてきた学生に「学び」の機会を ウクライナからの避難民学生70人 本学受け入れ
【日本経済大学】ウクライナ避難民学生支援基金