慶應義塾大学は文部科学省から2022年度世界トップレベル研究拠点プログラムに採択された。世界トップレベル研究拠点プログラムは2007年度から事業がスタートしているが、私立大学が採択されたのはこれが初めて。

 慶應義塾大学によると、拠点に採択されたのは、医学部の本田賢也教授を拠点長とする微生物叢(※1)の研究。腸内の微生物叢研究でトップリーダーである本田教授を中心に、ヒトの病気や発達、老化などに関係する多臓器解析データ、微生物叢データを収集したうえで、人工知能と量子コンピューターでデータ解析を高速化、健康維持に関する体内機構の理解を進化させる新しい生命科学を展開する計画。

 2022年度の採択拠点は応募があった16機関の計画を世界トップレベル研究拠点プログラム委員会で審査し、慶應義塾大学に加え、大阪大学、広島大学が選ばれた。委員会の濱口道成委員長(日本医療研究開発機構先進的研究開発戦略センター長)は「初めて私立大学を拠点に採択し、プログラムの多様性が広がった。採択拠点が世界トップレベルになれるよう支援したい」とコメントしている。

 世界トップレベル研究拠点プログラムは2007年度から事業がスタートし、これまでに大学などの14拠点が採択されている。

※1 微生物叢 生態系における多様な微生物の集合体

参考:【文部科学省】令和4年度世界トップレベル研究拠点プログラム(WPI)の新規採択拠点を決定しました

慶應義塾大学

大学ジャーナルオンライン編集部

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