富山大学の土田暁子助教らの研究グループは、同じ母親から生まれた第1子と第2子のきょうだい約2千組の発達状況を比較。その結果、生後6か月時点で第2子は第1子より発達指標(ASQ-3)の得点が低い傾向がみられ、このような差は生後1年以内から観察されることを明らかにした。
きょうだいは両親から半分ずつ遺伝子を受け継ぎ、血縁関係のない他者よりも遺伝的に非常に似ているが、出生順位によって差が生じるとする主に学童期以降を対象とした研究が多くある。研究グループは、きょうだい関係がある「第1子」、「第2子」に限定し、乳児期という早い段階で出生順位によって発達に差がみられるのかを検証することにした。
研究では「子どもの健康と環境に関する全国調査(エコチル調査)」のデータを用い、同じ母親から生まれた第1子と第2子のきょうだい2117組を対象に、生後6か月と12か月時点の発達状況を比較。コミュニケーション、粗大運動、微細運動、問題解決、個人・社会性の5領域で評価した。
解析の結果、生後6か月時点では、第2子は第1子と比べてASQ-3の全領域で得点が低い傾向がみられた。特に個人・社会性の領域で比較的差が大きかった。生後12か月では、微細運動と個人・社会性の領域では差が残ったが、コミュニケーションや問題解決の領域では差は小さく、統計学的に明確ではなくなった。また、保護者の関わりを示す得点も、第2子では第1子と比べて低い傾向がみられた。
この研究は観察研究であり、第1子で発達や親の関わりが常に良いことを示す結果ではないという。統計手法により出生順位に関連する発達差が乳児期早期から観察される可能性を示した点に意義があるとしている。
論文情報:【JAMA Network Open】Birth Order Differences in First-Year Neurodevelopment
