大学、研究機関、企業などでの産学官連携活動で多大な功績があった功労者に贈られる第13回産学官連携功労者表彰の経済産業大臣賞に、徐剛立命館大教授ら4人が選ばれました。4人には東京都江東区有明の東京ビッグサイトで開かれた授賞式で表彰状が贈られたほか、東京ビックサイトで開催中のイノベーション・ジャパン2015会場で表彰内容がパネル展示されました。

経産大臣賞に選ばれたのは、徐教授のほか、仲道朋弘株式会社三次元メディア(滋賀県草津市)研究開発部長、丹野博株式会社キュービクス(石川県野々市市)社長、金子周一金沢大教授。徐教授と仲道部長は産業ロボット用3次元センサーの開発が高く評価されました。徐教授は自らベンチャー企業の三次元メディアを設立し、立命館大卒業生の仲道部長ら研究開発スタッフが産業ロボットの目や脳となる3次元センサーを開発。2011年に世界初となる3次元ロボットビジョンセンサーの発売にこぎつけ、100万台以上を自動車、電機、食品メーカーなどに販売、国内市場の7割を占めています。その間、技術の一部を特許化したものの、残りのノウハウやソフトウエアは秘匿化する知財戦略を確立しました。

丹野社長と金子教授は、血液の遺伝子発現解析による消化器がんスクリーニング技術の開発が認められました。金子教授ら金沢大医師の要望を受け、医薬品メーカーの営業マンだった丹野社長がキュービクスを起業。医療現場とベンチャー企業の連携により、消化器がんの有無を血液で判定する検査手法を世界で初めて開発、2011年に実用化しました。感度は従来の腫瘍マーカーの25%を大きく上回る98.5%。ガンの早期発見や患者負担の軽減、医療費削減に大きな効果を上げています。
※スクリーニング 疾病や障害の有無を最終的に診断するのではなく、確定診断の前段階として異常を発見すること。

出典:【経済産業省】第13回産学官連携功労者表彰 ~つなげるイノベーション大賞~における経済産業大臣賞が決定しました

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