2025年10月26日、科学技術振興機構は第7回輝く女性研究者賞の表彰式を日本科学未来館で開き、輝く女性研究者賞(ジュン アシダ賞)に九州大学 応用力学研究所 海洋プラスチック研究センターの中野知香助教(36)、輝く女性研究者活躍推進賞(ジュン アシダ賞)に大阪公立大学、輝く女性研究者賞(科学技術振興機構理事長賞)に東京科学大学病院の原祥子講師(41)を選んだ。
輝く女性研究者賞(ジュン アシダ賞)を受賞した中野助教は専門が環境動態解析、大気水圏科学。関東地方や東南アジアで海洋プラスチック汚染の調査を進める一方、海水中の微小プラスチックを分析する手法の国際基準作成にも貢献したことが高く評価された。研究活動と並行して後進育成にも尽力し、研究力、社会貢献、国際性のいずれの面でも卓越した実績を持ち、今後のさらなる活躍が期待される。
輝く女性研究者活躍推進賞(ジュン アシダ賞)を受賞した大阪公立大学は、独自の「OMU女性教員昇任制度」を制定。各部局で昇任条件を満たした女性教員が、ポストに空きがなくても昇任可能にするもので、わずか2年間で女性教授13名、准教授6名を新たに任用している。また、学生主体の「理系女子大学院生チームIRIS」を設立し、地域との連携を通じたアウトリーチ活動を15年以上にわたり継続しており、全国的にも高い評価を受け、次世代女性研究者育成のモデルケースとなっている。
輝く女性研究者賞(科学技術振興機構理事長賞)原講師は脳神経外科が専門。2021年から脳底部に異常血管網が見られる脳血管障害「もやもや病」の診断と手術責任者を務め、医療水準の向上と患者の生活の質向上に貢献してきたことが評価を受けた。脳神経外科医と研究者という側面に加えてダイバーシティ推進、高校生や患者会への啓発活動にも積極的に取り組み、医療界における女性のロールモデルとして、今後のさらなる活躍が期待されている。
ジュン アシダ賞はファッションデザイナーの芦田淳氏(2018年死去)が設立した芦田基金の協力で科学技術振興機構が2019年に創設した。以来、持続可能な社会の構築に寄与する研究を行う女性研究者と、女性研究者の活躍を後押しする組織を表彰している。
