
海外に出て問われる日本とは、自分自身とは
大谷大学では現在、「将来構想2028」が進行中だ。2026年4月から教育学部教育学科初等教育コース数理教育専攻が始まったのに続き、2027年4月には国際学部に京都文化学科が新設される。京都文化学科では日本と京都の文化を深く学んだ上で、世界に自己を語れる人物を育成する。大谷大学は日本の象徴の一つでもある京都に位置しているので、日本の文化を学びやすい環境だろう。
「仕事や留学で海外に行くと必ず日本の国や文化について聞かれます。国際学部には海外に関心がある学生が多いのですが、日本文化のこともしっかり学んでほしいと思います」
西欧諸国では宗教観や仏教について聞かれることも多いが、日本では普段仏教について話す機会は少ないだろう。
「本学では、1年次に仏教の基礎を学ぶ必修科目が全学部共通であります。興味がなさそうな学生も関心が持てるように、授業内容は工夫をしています」
一方、文学部文学科では2027年4月から生成AIやデータサイエンスを扱う文デジ(文学×デジタル)プログラムを始動する。AIは急速に広まっているが、新しい技術だけに不透明な部分も多い。例えば、学生にいじめの解決法という課題を出すと、AIを使って資料を作り、完璧なプレゼンをするのだという。
「しかし、実際の教室では誰もAIのシナリオ通りには動きません。『考える』という手間を排除したことによる弊害が、大きな問題になるでしょう。だからこそ、文デジを通じて、AIとどう付き合えば人文科学が成立するのかを問い続けることが大切なのです」と、木越学長は言葉に力を込める。
将来構想のターゲット年である2028年に向けて、各学部の多様な知を横断的につなぐ案を温めているとのこと。大谷大学ならではの教育に、さらに磨きがかかりそうだ。
