麻布大学では、研究、教育、キャリア、出産、育児、介護などについて悩みをもつ教員が、その悩みに対して助言や支援を行う教員(メンター)を選ぶことができる「選択的メンター制度」の運用を開始した。女性に限らず男性も利用可能。

 麻布大学は、2022年度科学技術人材育成費補助事業「ダイバーシティ研究環境実現イニシアティブ」において、女性研究者の活躍を促進する取組に対して補助する「特性対応型」の機関に弘前大学とともに選定され、2022年12月に「DEI推進センター」を設立。一人ひとりの多様性を実現するというDiversity (多様性)& Inclusion(包括性)に加えてEquity (公平性)を重視し、大学各部局と事務組織が一丸となって、研究支援、環境整備、次世代育成、広報、地域連携という視点でダイバーシティ研究環境の実現に取り組んでいる。

 今回の「選択的メンター制度」もDEI推進プロジェクトの一環で、研究、教育、キャリア、出産、育児、介護などについて悩みをもつ教員(メンティ)と様々な悩みについて助言や支援を行う教員(メンター)のマッチングを行う。メンティは、メンター登録をした教員の「メンターカルテ」を確認し、希望するメンターへ直接連絡する。マッチングが完了したらお互いのプライバシーを守りながら相談を開始する。この制度を通じて困りごとやロールモデルを研究者同士が共有し、研究しやすい環境づくりを目指す。

 DEI推進センターでは女性研究者のワークライフバランスに配慮した研究環境を整備し、2027年度までに公募時における女性応募比率と女性採用比率を30%まで、学内女性研究者の指導的地位(教授)在職率を26%までそれぞれ引き上げるという数値目標を掲げている。また、共同研究力強化や育児・介護支援による女性教員の研究力・効率向上、女子学生とロールモデル教員のつながり形成、フェローシップ創設による女子学生大学院進学率の上昇に向け、様々な制度の設置と活用を行っている。

参考:【麻布大学】選択的メンター制度の運用を開始しました

大学ジャーナルオンライン編集部

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