埼玉県立大学大学院 保健医療福祉学研究科(博士後期) 宮澤拓氏と金村尚彦教授の研究グループがアキレス腱の伸びやすさとバランスの関係を調べたところ、高齢者はアキレス腱が柔らかくなりすぎてバランスを崩しやすくなっていることを見つけた。
埼玉県立大学によると、研究グループは若年者と自立した生活をしている高齢者を対象に超音波エコーを用いてアキレス腱の伸びやすさを測った。そのうえで、身体の動揺を計測できる圧力センサー上に立ってもらって立っているときのふらつき具合を確認するとともに、超音波エコーで筋肉と腱の伸び縮みを測定した。
その結果、アキレス腱は高齢者のほうが柔らかく、伸びやすかった。若年者、高齢者とも立っているときに本人に自覚がない範囲で小さく前へ倒れようとする瞬間に、下腿三頭筋に力が入って筋肉が収縮し、その分アキレス腱が伸びていた。筋肉の収縮も高齢者のほうが大きく、バランスを悪くしていた。
筋肉と腱は連結しており、腱が柔らかすぎて伸びやすいと、筋肉は縮まざるを得ないが、筋肉は縮んだ状態だと力が入りにくくなる。研究グループは立っているときに高齢者の下腿三頭筋が力の入りにくい状態になり、年齢とともに生じるふらつきに関係しているのでないかとみている。
参考:【埼玉県立大学】「アキレス腱の伸びやすさとバランス能力の関係性を解明」 ~高齢者はアキレス腱が柔らか過ぎてバランスが悪くなる~(PDF)
