宇都宮大学は、日本英語検定協会と共同で、大学や高校が出力するPDF文書を改ざん検知機能を備えたデジタル証明書(Verifiable Credential:VC)として扱い、オンラインで提出できるかどうかを実証実験したところ、運用に向けた有効性を確認した。

 実証実験は大学で利用することを想定し、宇都宮大学と日本英語検定協会の職員が学生や教員の立場を模して大学の成績・在籍・卒業等の証明書PDFをVC化し、その発行・提出・受領側での検証が可能かを確認した。また、文部科学省規定フォーマットの高校調査書をVC化し、本人非閲覧(非閲覧制御)を技術的に担保するとともに、PDFで作成された調査書を構造化データへ変換することも検証した。

 その結果、PDF文書のデジタル証明書は発行・提出が可能で、受け取り側で検証できることを確認した。高校の調査書も文部科学省既定のフォーマットでVC化でき、本人の閲覧制御が技術的に可能であることが分かった。既存サービスとの連携は、英検のデジタル証明と出願システムの連携実績を基盤に公的証明の自動検証に展望が開けた。

 実証実験で確認されたサービスを「大学入試出願」に導入することで、大学受験生や保護者は出願準備が容易となり、高校側も、封緘・郵送の手順を抑制できるほか、本人への非閲覧制御をシステム側で担保することで秘匿性を保ちつつ安全な発行・提出が可能になる。

 また「大学の証明書発行」に導入することで、在学生は必要な際に各種証明書へ即座にアクセスできるようになり、卒業生については大学に来学したり書類を郵送したりする必要がなくなる。

 宇都宮大学と英検協会は今後、先行導入校(高校・大学)を募り、運用手順や留意点を整理しながら、段階導入を進めるとともに、公的証明への自動検証適用を検討する。また関係省庁・団体と協議しながら非閲覧・保管/提出・監査に関する標準化およびガイドライン整備を検討する。

参考:【宇都宮大学】本学と英検協会がPDFのデジタル証明化を実証し有効性を確認しました(PDF)

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