教育出版社の株式会社旺文社は、東京都立晴海総合高等学校で2025年4月より実施されてきた「探究Ⅱ」授業に、課題を提供する連携企業として参画。2025年12月20日に同校で開催された、授業の最終成果発表会の様子をレポートした。
東京都立晴海総合高等学校で3年次に実施される「探究Ⅱ」の授業では、「実社会の課題解決に協働して取り組み、社会への関心を高め他者理解を深める」といった目標が掲げられており、旺文社は2024年度に引き続き、連携企業の一社として2025年度も探究課題を提供した。
旺文社から提供したテーマは、「大学と高校生を結びつける新しい広告モデル」について。受験生の減少や他大学との差別化といった大学側の課題、大学入試方式の複雑化や環境による格差問題といった高校生を取り巻く課題を念頭に、旺文社の受験情報誌やWebサービスなどの媒体を使った大学の魅力を訴求する広告プランを、高校生自身に問いかけた。
授業では8チーム・約40名の生徒が本課題に取り組み、探究学習の成果を上げるべく、さまざまな切り口での仮説設定や調査・研究活動を行った。12月20日には同校にて最終成果の発表会が開催され、約8ヵ月に渡り生徒たちが磨き上げたビジネスアイディアが発表された。
生徒からは「身近な製品を切り口に大学での研究分野を知ることができるポップアップ・イベントの開催」「高校生から気になる大学にコミュニケーションが取れる参加型広告プラットフォームの構築」「進路設計に特化したパーソナリティ診断で目指すべき学部・学科がわかるツールの開発」「大学のパンフレットに掲載されていない”リアル“な情報を掲載した冊子の制作・販売」「高校生が大学生に”転生“してキャンパスライフを体感する感情訴求型ムービー広告の制作」などが提案された。
発表の中では、「高校生の興味・関心を客観的に把握するためにアンケート調査を実施した」「実際にプロトタイプの冊子媒体を制作した」など、仮説を検証して企画を吟味するための活動経緯も報告され、単なるアイディア提案に留まらない〈探究〉の姿勢が見て取れた。
本テーマは、高校生と大学のコミュニケーションギャップを埋めることも目的としており、この探究活動を通じて、高校生が大学をはじめとする高等教育機関への理解を深めると同時に、大学入学後の「学び」についての思索が広がることも企図した。生徒たちからは、「大学での学びについて考えるきっかけになった」「自分の描く将来とつながる進路が明確になった」といった声が寄せられた。
参考:【株式会社旺文社】【実施レポート】旺文社が協力する東京都立晴海総合高等学校「探究Ⅱ」授業の集大成 ――生徒が企画した大学広告ビジネスを旺文社へ提案