日本胃癌学会が全国に認定した「高度に胃癌治療を行うことができる認定施設」の手術成績が、非認定施設より有意に高いことが鳥取大学医学部の調査で明らかになった。
国内には日本胃がん学会から高度な胃がん治療ができると認定されたA施設149と、それに準じたB施設299がある。調査は全国規模の診療データベース「National Clinical Database(NCD)」を使い、術後の関連死亡率を認定病院と非認定病院で比較した。
それによると、胃の出口側約3分の2を切除する幽門側胃切除、胃の全摘出について、それぞれ術後死亡率を調べた。その結果、非認定施設、認定B施設、認定A施設の順に死亡率が幽門側胃切除1.6%、0.8%、0.4%(リスク比1、0.59、0.39)、胃の全摘出2.2%、1.3%、0.7%(リスク比1、0.67、0.41)だった。
胃がんはかつて日本で最も頻度の高い国民病と呼ばれたが、現在は原因の大部分を占めるピロリ菌感染率が顕著に減少しており、患者数の減少が予測されている。高度な診療レベルを維持するために施設の集約化が求められるなか、日本胃癌学会は2023年度から胃癌治療を高度なレベルで行うことができる施設を認定する制度を発足。現在全国に448施設を認定している。
研究グループは患者が手術を受ける際、医療機関が認定施設かどうかの情報が有益になるうえ、施設認定制度の必要性を高める結果が出たとみている。
