駒澤大学の130周年記念棟が、国土交通省が実施する2014年度「住宅・建築物省CO2先導事業」に採択されました。
同事業は、住宅など建築物からのCO2排出量が増加傾向にある中、「省CO2」に優れた住宅や建築プロジェクトを公募し、国が補助することで、「省CO2」対策の推進、住居・生産環境の向上を図ることを目的に、2008年度から実施されています。
駒沢大学の130周年記念棟は、地下1階、地上9階建ての建物で、教室や食堂のほか、防災庫などが設けられます。記念棟は、駒沢オリンピック公園に隣接しているため、キャンパスに公園と調和する空地や緑を取り込み、風、光、熱などの自然エネルギーを日常の「省CO2」対策に活用します。また、自然エネルギーは、災害時、重要業務が中断しないための電源確保などにも利用されます。さらに、自律型水冷式空調制御システム、無線による個別調光制御システム、情報・通信技術ICTを活用し、エネルギー管理の最適化を図ります。これらの取り組みにより、記念棟は、既存キャンパスと比べ、CO2排出量が約40%削減できます。同事業の評価委員からは、「恵まれた環境に立地する特性を活かし、パッシブ技術(光・熱・風などの自然のエネルギーを利用)を取り入れたバランス良い建築計画であり、設備の効率的な運用に向けた最適制御等の取り組みは今後の波及が期待され、先導的と評価した。大学キャンパス内の環境配慮型施設である特性を活かし、本施設が教職員、学生の省エネ行動促進への取り組みに活用されることを期待する。」との評価を受けました。
駒澤大学130周年記念棟は、2017年12月竣工、2018年4月運用開始予定です。
出典:【駒澤大学】開校130周年記念棟が国交省の「住宅・建築物省CO2先導事業」に採択――環境に配慮した都市型キャンパスを実現