立命館大学大学院文学研究科、文学部の学生らで構成する研究グループが、京都府林業振興課の立体地図を精査し、神護寺(京都市右京区)所蔵の重要文化財「神護寺絵図」に描写されている素光寺跡(右京区嵯峨観空寺谷町)など12の山寺遺跡を発見した。

 立命館大学によると、平安時代初期には山寺が僧や尼僧の修業の場と位置づけられ、京都盆地内の平地に寺が置かれていなかった。やがて多くの寺が平地へ移転するか、廃絶するかしたが、山寺跡の山林化が進んで山寺遺跡の実態が十分に解明されていなかった。

 研究グループは京都市文化財保護課と連携し、立体地図から人工的な造成を認められる場所を探したあと、現地確認を進めて山寺跡かどうか調べた。その結果、平安時代から中世の遺構が12カ所見つかった。

 このうち、素光寺は神護寺絵図で描写され、神護寺所蔵の古文書に朝廷と深いかかわりがあったことを示す複数の記述が残っている。遺跡では例がない小型軒平瓦や火災痕の残る古代瓦が大量に発見された。

 さらに、立命館大学衣笠キャンパス(北区)近くの北山山中でも、平安時代中期の軒平瓦が見つかった大北山天神岡遺跡、平安時代初期の須恵器小型壺が発見された鳴滝宇多野谷遺跡など、多数の山寺遺跡が確認された。

参考:【立命館大学】重要文化財「神護寺絵図」描写の寺跡を立命館大学院生・学部生らが発見 ―「赤色立体図」分布調査で平安初期など山寺遺跡計12 地点を確認—(PDF)

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