京都府と京都府保育協会、京都文教大学は連携して、2025年度、保育の現場で働くことの魅力や子どもと関わる楽しさを実際に体感してもらうことを目的に「京都府保育インターンシップ」を実施した。
京都府は、保育人材の確保と保育の質向上に課題を抱えている。しかし、保育者養成校の卒業生のうち一定数が保育所等以外に就職している現状があり、人材確保が難しい状況にある。その理由の一つとして挙げられるのが保育実習で、「実習で保育をすることに自信を持つことができなかった」「実習日誌を書くことが負担」など、書類作成の負担や保育技術への不安、指導者からの厳しい言葉などにより、自信を失うケースもあることがわかった。
そこで京都府では、京都市を除く府内17箇所の保育所等において、府内の保育者養成校の一つである京都文教大学の協力を得て、学生が有償インターンシップを行う実証実験「京都府保育インターンシップ」を行った。このプログラムでは、これまで保育の現場に入ったことのない大学2年次生や、就職先選びを行っている4年次生を対象に、夏休み期間を活用して、保育所やこども園で子どもたちと過ごす機会を提供した。
インターンシップで学生たちは実際に子どもたちと関わりながら、子どもたちと一緒に遊び、食事し、日々の生活をともにしながら「気持ちを読み取る」「信頼関係を築く」「言葉かけの大切さ」について学び、現場で出会った保育者からは、保育者の姿勢・声かけ・観察力について学んだ。
保育を学んでいても、実際に子どもと関わる機会はまだ少ない。参加した18名の京都文教大学の学生の多くが口を揃えて話すのは、「実習の前に、まずは現場を見てみたかった」という言葉で、「自分に向いているか確かめたい」「将来の自分の姿を具体的に想像したい」という思いが参加のきっかけになっていた。中には、「授業で聞いた園の話に興味を持った」「就職先選びのヒントにしたい」「子どもと関わる仕事に挑戦してみたい」という動機もあった。
保育を目指す学生にとって、このインターンシップは、保育の面白さや奥深さ、そして“人と関わる仕事”の喜びを感じて “学びを実践につなげる第一歩”であり、“未来の保育者としての原点”となる経験となったようだ。
京都文教大学 こども教育学部 幼児教育コースでは、1年次秋学期から履修可能な、単位も給与も得られる授業科目「保育インターンシップ」として、2026年度からリニューアル開講する予定となっている。
