畿央大学大学院の地域リハビリテーション研究室では、約10年前から生駒市の地域リハビリテーション活動支援事業「住民主体の通いの場」支援に協力している。Covid-19の影響で中断していたが、2022年度から状況をみながら再開することになった。生駒市役所と連携を取りながら健康科学研究科 高取克彦教授と松本大輔准教授の指揮のもと、現役理学療法士チームで「住民主体の通いの場」90ヶ所を巡回する予定。巡回する理学療法士は参加者への運動指導と健康チェックを行い、必要に応じて短期集中型介護予防教室などのサービスに繋げる役割を担う。

 奈良県生駒市は全国的にも介護予防の先進地として全国から視察が訪れるほど有名な自治体であり、また、国のモデル事業を通して、リハビリテーション専門職の積極的関わりによる効果を示したことでも知られている。

 コロナの影響で中断していた「住民主体の通いの場」支援に参加する理学療法士を募ったところ、地域リハビリテーション研究室の院生を含む7期生から15期生の21名の畿央卒業生が集まった。そのほとんどが健康支援学生チーム「TASK(Think, Action, Support for Health by Kio University)」のOB・OGたち。TASKは、畿央大学の学生団体で、畿央生の健康診断のほか、奈良県や大阪府の幼稚園児から高齢者までの幅広い方を対象に健康支援活動を行っている。

 今回の支援に参加するTASKのOB・OGたちの多くが現在、急性期病院に務めており、普段は地域の介護予防事業に関わることは少ないが、学生時代のTASKでの経験にプラスして理学療法士としての経験を踏まえ、地域のリハビリテーション活動支援事業に取り組む。

 畿央大学大学院の地域リハビリテーション研究室客員研究員で、TASK初代代表でもある仲村渠亮さんは、「活動制限による人との繋がりの希薄化が地域在住高齢者の方々に与えた影響は非常に大きく、介護予防だけでなく生活の質を改善するために地域リハビリテーション研究室の役割も大きくなっています。同じく活動が思うようにできない現役TASKメンバーに先輩としての姿を見せられる良い機会になれば幸いです」と地域支援や後輩たちへの思いを語った。

参考:【畿央大学】生駒市の地域リハビリテーション活動支援事業に向けて卒業生が集結!~地域リハビリテーション研究室with TASK 

大学ジャーナルオンライン編集部

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