筑波大学医学医療系の田宮菜奈子教授を中心に、地域包括ケアに向けてビッグデータを活用する新たな研究プロジェクトが2年間の期限付きでスタートしました。高齢化が急速に進む社会で欠かせない地域包括ケアシステムを整備するために厚生労働省が採択した一大プロジェクトです。明日の日本の医療・介護政策を築く礎になることを目指します。
このプロジェクトでは地域包括ケア実現に向けて全国的および地域的な介護に関するビッグデータの分析を行い、現在の介護保険サービスの利用実態や質を評価します。これにより介護サービスの地域格差や問題点を明らかにし、効果的なサービスの在り方とその根拠を示します。また、より効果的な医療との連携の検討も行います。これらの結果は質の高い地域包括ケアに向けた国や各地域の政策立案に役立てられ、人材育成にも資するとしています。
2年間で実施するプロジェクトなので非常に短いようにも思えますが、2025年までに地域包括ケアシステムを整備することを考えると早急に取り組まなければならない問題です。日本は世界最速で高齢化が進む社会であり、どのような対策をするのかは海外からも注目されています。高齢者の質の高い暮らしを実現するお手本になることを期待したいです。