九州大学持続可能な社会のための決断科学センターは、科学の成果を社会的な問題解決に生かし、持続可能な地球環境と人類社会の構築に寄与するため、大学共同利用機関法人・人間文化研究機構総合地球環境学研究所(地球研)と協力協定を結びました。2019年度末まで共同研究や問題解決のための実践活動を共同で進める方針です。

 協力協定の締結式は、福岡県福岡市西区の九州大学伊都キャンパスであり、矢原徹一九州大学決断科学センター長と地球研の安成哲三所長が協定書を交わしました。九州大学によると、決断科学センターと地球研は協定期間中、共同研究のほか、地球研が実施する研究課題に決断科学大学院プログラムの学生、教員が参加し、決断科学大学院プログラムの学生に対し、地球研における教育、研究機会が与えられます。さらに、共同研究会や地球研の事業を通じた情報交換、情報発信も計画しています。

 決断科学とは、さまざまな不確実性の下で価値観の多様性を考慮しながら最善の決断を行い、その決断を成功に導く方法論に関する学問で、重大な問題に対する意見、選択肢の探索、より良い選択肢のための合意形成、目標解決に向けた順応的管理という一連のプロセスを対象にしています。九州大学は科学の成果を社会的な問題解決に生かし、俯瞰的な決断ができる人材を養う目的で決断科学センターを設けてきました。

 地球研は自然科学と人文科学を高度に融合させた問題解決型の学際研究を推進する一方、国際研究プログラム・フューチャーアースのアジア拠点として、アジアの生物多様性の喪失や気候変動による大規模災害の頻発、人口増加による水、食料資源の不足といった地球環境問題の解決を先導することを目的に活動しています。

九州大学

未来を切り拓く「総合知」を生み出し、社会変革を牽引する大学

九州大学は、12学部19学府を擁する基幹総合大学。世界最高水準の卓越した教育研究活動を展開し国際的な拠点となり得る「指定国立大学法人」として指定を受けました。これまで培い蓄積した人文社会学系から自然科学系、さらにはデザイン系の「知」を組み合わせた「総合知」によ[…]

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