京都大学発のスタートアップ「法とAI研究所」は、AI(人工知能)による契約書チェックサービス「Lawfree(ローフリー)」を正式公開した。契約書ファイルをドラッグするだけの簡単操作で契約書のリスクを検知し、修正案を瞬時に提示する仕組みで、β版が既に複数の国立大学、プライム上場企業に採用されている。
京都大学によると、「Lawfree」は生成AIに指示を与えて企業の法務弁護士レベルの知識を習得させて開発した。契約書データを運営者が見ることができず、利用者が結果をダウンロードするとデータがすべてサーバーから消去される仕組みを加えている。
利用者はワードファイルに買主などの立場を入力するだけで契約書のリスクが検知され、解決策と解説コメントが提示される。所要時間は約3分で、英文にも対応している。個人事業主や中小零細企業が気軽に利用できる低額有料プラン、無料プランを用意した。
大学の権利保護に特化したアカデミアモードも搭載し、共同研究や受託研究、ライセンスなど産学連携で問題になりやすい論点を大学側の視点から優先的に抽出、修正案と交渉のポイントを提示する。
「Lawfree」を開発、運営する「法とAI研究所」は、国内及び海外で20年以上の実務経験を積んできた弁護士の寳光井英彦氏と、京都大学特任教授でありAIガバナンス協会代表理事も務める羽深宏樹氏が共同創設した。
AIによる生産性向上という価値を法務の世界に届けるため「非営利型」の一般社団法人という形態をとり、利益追求のないミニマムな料金設定として月額980円からの有料プランに加え、全機能利用可能な無料プランも用意している(※プランによって使用可能回数が異なる)。
さらに「AIの社会実装そのもの」を研究対象と位置づけ、法学研究科の稲谷龍彦教授の学術指導のもと、高度専門職領域へのAI導入に伴う社会的・心理的摩擦(導入忌避、職業代替への懸念等)を検討し、将来の研究課題(リサーチ・クエスチョン)を探索する。
参考:【京都大学】本学発のスタートアップである「法とAI研究所」がAI契約書チェックサービス「Lawfree」を公開しました
