東北大学サイバーサイエンスセンター、 大阪大学D3センター、 名古屋大学情報基盤センターは、それぞれが保有・運用するスーパーコンピュータを連携させ、災害時に迅速に確保可能なスーパーコンピュータを用いて津波の浸水被害予測を分担して実行する実証実験を成功させた。 今後、技術的な改良と運用体制の整備を進め、災害時の大規模シミュレーション実行体制の構築を目指す。
実証実験では、計算基盤「ExpressHPC」を通じて、東北大学のスーパーコンピュータAOBAが兵庫県、 大阪大学のSQUIDが高知県、 名古屋大学の「不老」が和歌山県の津波浸水被害の予測シミュレーションを緊急実行させたところ、最長6分以内に正常に予測を完了できることが分かった。
大規模地震時の津波は広範囲に被害を及ぼすことから、被害状況の迅速な把握が難しい。東北大学は2011年の東日本大震災を教訓にしてリアルタイム津波浸水被害予測システムを開発、迅速な被害把握に向けた研究開発を進めてきた。
今回の実証実験は災害対応力をさらに強化するための取り組みで、災害時に利用可能なスーパーコンピュータを即時に確保し、役割を分担してより短時間で被害状況を把握できるようにするのが狙い。
3大学のスーパーコンピューターはそれぞれ、システム構成や運用形態が異なり、遠隔地にあるが、通常のスーパーコンピューター運用で見られる順番待ちなどの制約を回避できる可能性を確認することができた。


