医療分野で多大な功績を上げた研究開発を顕彰する第8回日本医療研究開発大賞で、東京大学大学院新領域創成科学研究科(千葉県柏市)の山岸誠准教授と第一三共株式会社が最優秀の内閣総理大臣賞に選ばれた。山岸准教授がT細胞リンパ腫の発症・進行に酵素の過剰なメチル化が関与していることを発見、第一三共が世界初となる酵素阻害薬を開発したことが評価された。
東京大学によると、関与している酵素はヒストンメチル基転移酵素EZH1とEZH2。第一三共が開発した酵素阻害薬を臨床試験で再発または難治性の成人T細胞白血病リンパ腫、末梢性T細胞リンパ腫の患者に投与したところ、有効性と安全性が確認された。
日本で早期に承認され、これまでに多くの患者の治療に貢献してきたうえ、この酵素阻害薬を他の種類のがん治療に役立てる研究開発が進み、さらに効果を上げそうな点も高く評価された。表彰式は首相官邸であり、山岸准教授に高市早苗首相から表彰状が手渡された。
山岸准教授は「栄えある賞を賜り、大変光栄です。これを励みに難治性がんの研究に一層、力を尽くしたい」とのコメントを発表した。
健康・医療戦略担当大臣賞には、大阪医科薬科大学薬学部の根本慎太郎教授、帝人、福井経編興業、文部科学大臣賞には国立がん研究センター研究所の片岡圭亮分子腫瘍学分野長、大塚製薬、厚生労働大臣賞には塩野義製薬、経済産業大臣賞には東京慈恵会医科大学医学部の髙尾洋之准教授、アルム、ディー・エヌ・エーが選ばれた。
参考:【東京大学】第8回日本医療研究開発大賞における内閣総理大臣賞受賞のお知らせ
【首相官邸 健康・医療戦略推進本部】日本医療研究開発大賞

