名古屋大学大学院は、春日井市の公共施設「グルッポふじとう」において、駐車場に定点設置されているセンサ「LiDAR(ライダー)」を活用したリアルタイム駐車状況検知システムを社会実装した。

 LiDAR は、レーザー光を用いて対象物までの距離を高精度に計測するセンサで、視野角が広い。自動運転車では周辺物体の検知や三次元地図の生成、障害物回避などに広く活用されている。研究グループは今回、このLiDAR を駐車場に定点設置し、各駐車スペースの利用状況をリアルタイムに把握する駐車状況検知システムを実現した。

 具体的には、LiDAR から照射されたレーザー光が物体や路面に到達するとその位置に観測点が得られ、レーザー光の経路に沿って観測点までの高さが1m 以下の領域を非占有領域、物体に対応する観測点が存在する周辺を占有領域と判定する仕組み。非占有領域の割合が大きい駐車スペースを「利用可能」、占有領域の割合が大きい駐車スペースを「利用中」と判定する。駐車スペースの情報はホームページ上で公開している。

 このシステムは、LiDAR の点群データのみを利用するため、個人を特定しにくく、プライバシーに配慮した運用が可能だ。さらに、空間を三次元的に把握できる特長を生かし、駐車スペースの占有状況を高精度に判別している。

 「グルッポふじとう」には複数の駐車場があり、このシステムは施設に近接した駐車場に導入されている。この駐車場は開館日に混雑しやすく、駐車場に入らないと満車かどうか分からないため、満車時には利用者が進入後に引き返さざるを得ないという課題があった。

 これにより、駐車場探索時間の短縮や周辺交通の円滑化、地域全体の利便性向上への貢献が期待されるとしている。

参考:【名古屋大学】駐車場の満空状況をリアルタイムで”見える化”! ~LiDARを使った駐車状況検知システムを社会実装~(PDF)

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