山口県下関市は、下関市立大学(1962年開学)の大学院の入学金と授業料を2026年度から2031年度まで無料にする計画を、2025年9月4日の市議会総務委員会で報告した。

 現時点では、経済学研究科(修士課程:入学定員10名)のみを設置しているが、2027年度には地域サスティナビリティ学研究科(博士課程:同5名※)、データサイエンス学研究科(修士課程:同15名※)を新設する構想がある。さらに、2029年度にはデータサイエンス学研究科(博士課程:同5名※)、看護学研究科(修士課程:同5名※)も新設する構想があり、すべての研究科が入学金・授業料の無償化の対象となる。※研究科名は仮称

 無償化により減収となる約2億5000万円は、市が運営費交付金で全額補填する予定で、下関市を成長させていくための戦略として位置付けている。

 下関市立大学の学部生だけでなく、他大学の学部生や、学び直しを考える社会人も含めて、経済的な負担を軽減することで多様な学生を大学院に集め、大学の魅力を向上させることで、地元に企業を誘致していく狙いもある。

 公立大学大学院の無償化は、2025年度時点で、東京都立大学大学院(東京都民対象:博士前期・法科大学院:授業料のみ)、大阪公立大学大学院(大阪府民対象:修士・博士前期・法科大学院:入学金と授業料)、兵庫県立大学大学院(兵庫県民対象:修士・博士前期・専門職・博士後期:入学金と授業料)で発表されている。

 私立大学大学院では関西学院大学大学院(博士後期課程:入学金と学費相当額)、長崎総合科学大学(修士・博士課程:入学金と授業料等)などが実質無償化を発表している。

 下関市立大学大学院の入学金・授業料の無償化は、2026年3月の議会で正式に予算化されれば実行に移すことになる。2025年度からはじまった年収制限なしの「多子世帯の無償化(高等教育の修学支援新制度)」は、大学院が対象になっていないため、この無償化により、大学進学時に県外に出た学部生の同大学院進学も期待される。

参考:【下関市議会】総務委員会 令和7年9月4日(木)

下関市立大学

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下関市立大学は、全国の国公立大学では数少ない経済学部(経済学科、国際商学科、公共マネジメント学科)の単科大学として、豊かな地域社会の創生に貢献しながら発展を遂げてきました。1962年の創設から約60年、世界は今、大きな変化の渦中にあります。こうした新しい時代を[…]

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