東北大学は、2017年4月1日付けで、認知症の超早期二次予防、一次予防の確立を目指す、世界初の研究組織「スマート・エイジング学際重点研究センター」を創設する。
日本は先進国中、最も高齢化の進んだ超高齢社会(高齢化率27.3%、2016年9月現在)で、認知症人口は認知症予備軍を含め現時点で800万人以上と推計されている。認知症による経済的損失は、医療費・介護費など年間14.5兆円に上ると試算され、認知症予防対策の社会的ニーズは極めて大きいとされている。このような超高齢社会では、「スマート・エイジング=一人ひとりが、時間の経過とともに、高齢期になっても健康で人間として成長し続け、より賢くなれること、社会全体としてより賢明で持続可能な構造に進化すること」が求められ、その実現に向けた研究推進が必要とされている。
そこで、東北大学では、国内外の研究者と連携し、世界初のスマート・エイジング実現に挑戦するための学際研究拠点「スマート・エイジング学際重点研究センター」を創設する。また、東北大学が運営し、花王株式会社、KDDI 株式会社など異業種企業52社が参加する「東北大学スマート・エイジング・カレッジ東京」を通じて、その研究成果を企業に還元し、産学連携による認知症ゼロ社会実現のための商品・サービスの開発、必要な人材育成を推進していく。