東京大学総合研究博物館の吉村太郎特別研究員と慶應義塾大学理工学部の今井宏明教授らの研究グループが横浜市港北区の慶應義塾大学日吉キャンパスで30年ぶりとなる大規模な陸・淡水産貝類相の調査を学生主体で行ったところ、絶滅危惧種を含む24科44種を確認した。
慶應義塾大学によると、大規模調査は2023年5月から2024年10月にかけて現地で行う一方、過去に収集した標本の精査を進めた。その結果、24科44種の貝類が記録された。調査は慶應義塾の高校生・大学生・大学院生約30名が主体となって行った。
今回の調査で新たに追加されたのは15種。その中には湿潤な森林環境を好むオオウキエビ、環境省や東京都のレッドデータブックで純絶滅危惧種に分類されるウメムラシタラといった希少種が含まれている。過去の調査で確認されていたパツラマイマイなど6種は確認されず、林床の乾燥化や腐食土層の減少で消滅した可能性があることが分かった。
外来種は陸生、淡水生を合わせて11種が確認された。チャコウラナメクジやトクサオカチョウジガイなどが森林や草地などキャンパス内の広範囲で見つかった。淡水域ではハブタエモノアラガイ、サカマキガイが分布を広げている。
今回初めて調査した戦時中に建設された日吉台地下壕では、アズキガイやウラジロベッコウという環境適応力の強い陸生貝類の生息が確認された。
参考:【慶應義塾大学】慶應義塾大学日吉キャンパスで約30年ぶりの大規模貝類相調査-学生主体で44種を確認、外来種の増加と在来希少種の保全の必要性が浮き彫りに-(PDF)

