神戸大学大学院と慶應義塾大学の研究グループは、手のひらと足の裏の角質層が厚くなる先天性皮膚疾患「長島型掌蹠角化症(ながしまがたしょうせきかくかしょう)」の足の臭いの原因を解明し、改善方法を考案した。
神戸大学によると、研究グループは患者の手足7か所の皮膚表面から採取した最近のDNAを詳細に解析、独特の嫌な臭いを発する個所で表皮ブドウ球菌とコリネバクテリウムが異常増殖していることを見つけた。
ニキビ治療に用いられる殺菌薬の「過酸化ベンゾイル」を外用したところ、これらの細菌のうち、コリネバクテリウムが大幅に減少して臭気を顕著に改善した。患者の中には臭気がほぼ消えた人もいた。研究グループは足の臭気の原因が異常増殖したコリネバクテリウムが産出する代謝物とみている。
長島型掌蹠角化症は国内に約1万人、東アジアに数十万人の患者がいると推計されている。手足の皮膚が赤くなり、角質が分厚くなって水につけるとふやけて白く変色するほか、手足の多汗をしばしば伴い、足から独特の嫌な臭いを発することが問題になっていた。
表皮ブドウ球菌とコリネバクテリウムが生み出す臭いの元の代謝物にイソ吉草酸があるが、これが足の臭いの原因かどうかはまだ断定できていない。研究グループは引き続き研究を重ね、詳しい解明を進める。
